外壁塗装に使う塗料は、種類が豊富で、それぞれにメリット・デメリットがあります。
「どの家にもこの塗料が最適です!」ということは、一概にお伝えできません。
例えば、新築後初めて外壁塗装を行い、今後も長く住み続けるお住まいと、長年住んできて建て替えの予定があるお住まいでは、おすすめの塗料は異なります。
他にも日当たりや外壁材の種類、ご予算、お客様のご希望の色、好みの質感、遮熱や防汚性といった付加価値をつけたいかどうかなど、お客様によって最適な塗料は異なるのです。
そのため、オータペンでは複数のメーカーから多くの種類の塗料を取り扱っています。
その中から、豊富な現場経験をもとに、お客様のお家に最適な塗料と施工方法をご提案しています。
まずはご希望をお聞かせください!
塗装は、見た目の美しさも大切ですが、お住まいを守るという大切な役割をしっかり果たさなければいけません。
ですから、弊社では他の塗装会社でよく聞く、オリジナル塗料などは一切使用しておりません。
信頼できるメーカーのものを規定量、正しく使用しています。
私たちは、お客様に最適な塗料をおススメする際に、当然お客様のご要望をお聞きします。
「費用を安く抑えたいのか」「生活環境を大事にしたいのか」
「保証をつけたいのか」など聞き、そこからお客様の地域の環境であったり、あと何年ぐらい住み、目先のコストを下げるのか、トータルコストを下げるのかなどを考慮した上でお客様に最適な提案をさせていただきます。
塗料を選ぶ前に、その屋根・外壁は塗装でメンテナンスできますか?
塗装に適さない、塗装しても意味がない、塗装の前に一手間かかる、そんな屋根や壁も存在します。
しかし、知識が不足している塗装屋に任せると、塗装できない屋根や壁でも一般的なやり方で塗装されてしまうことがあります。
すると塗装が早期に剥がれてしまったり、雨漏りなどの不具合が起きてしまったりといったトラブルが発生します。
以下は塗装してはいけない屋根や壁の一例です。
ご不安な場合は、まず当店にご相談ください。プロの目で塗装の必要性を判断します!
日本瓦屋根
日本瓦は、それ自体が防水性を持つため、塗装によって防水性を付加してあげる必要はありません。
寺社仏閣で用いられているように、ヒビや割れに気をつければ100年は保つと言われています。
生成の段階で表面に釉薬がかけられていたり、いぶされていたりするため、塗料を塗るとかえってその風合いを損ねてしまいます。
塗装したとしても、塗料が付着しにくいため、すぐに剥がれてしまいます。
瓦屋根用の塗料も存在しますが、基本的には見た目を美しくするためのものだとお考えください。
モニエル瓦
セメントと川砂を混ぜて成形した屋根材で、見た目は日本瓦に似ています。
セメントは防水性を持たないため、塗装によるメンテナンスそのものは必要です。
ただ、モニエル瓦の表面にはスラリー層という着色層があり、この上から塗装を行うと塗膜が剥がれてしまいます。
モニエル瓦は古くなったスラリー層を取り除き、専用のスラリー強化プライマーを施した上で塗装を行う必要があります。
スラリー層のないセメント瓦と勘違いしてそのまま塗装すると、施工不良に繋がります。
モニエル瓦・セメント瓦ともに、既に生産は終了しているため、下地の状態によっては葺き替えをおすすめすることもあります。
ニチハ「パミール」
「パミール」は大手外壁材メーカー・ニチハが過去に製造していた屋根材です。
耐久性に問題があり、施工10年前後で屋根材そのものがパイかミルフィーユのようにパリパリ剥がれてしまうので、塗装しても意味がありません。
1996年から2008年まで製造され、被害状況について報道がなされるなど、大きな問題となりました。
製造期間に建てられたお住まいであれば、パミールが使用されている可能性があります。
ご不安な場合は当店にお見せいただければ、すぐに判断が可能です。
劣化が進行したスレート屋根
スレート屋根は、近年の新築住宅によく用いられる、セメントに繊維素材を混ぜ合わせて板状に成形した屋根材です。
瓦屋根や金属屋根と比べると耐久性が低く、定期的にメンテナンスをしていたとしても耐用年数は20年程度です。
劣化したスレート屋根は、塗装のために高圧洗浄をしたり、職人が足をかけただけでも割れてしまうことがあります。
そういった状態になっている場合は、塗装ではなく屋根材の葺き替えやカバー工法をおすすめします。
内部腐食が進んだ外壁
外壁材の内部には木材、防水シート、断熱材などが層になっています。
雨漏りなどにより内部に水分が浸入すると、これらの部材が腐食し、ボロボロになってしまいます。
塗装を行っても、既に水分が屋内に浸入してしまっているので意味がありません。
外壁材を全て剥がし、防水シートなどを全て取り替える必要があります。
塗装によるメンテナンスは、このような状態になってしまう前にこまめに行いましょう。
直貼り工法の外壁
新築住宅のサイディング外壁の施工法は、現在サイディングと防水シートの間に通気層を設ける通気工法が用いられています。
それ以前は防水シートの上にサイディングを直接貼り付ける「直貼り工法」が主流でした。
直張り工法では、通気層がないため、外壁の内部にこもった水分を逃すことができなくなり、塗装をすると表面の塗膜に膨れを生じさせてしまうことがあります。
水分を通しやすい透湿性塗料を塗ることで、施工不良のリスクは軽減されますが、確実ではありません。
また、ひび割れに追従する弾性塗料を塗ってしまうと、水分の逃げ道が余計になくなってしまうため危険です。